オナニー文献

昔から、人間と動物の間でセックス、要するになあ獣姦ちうものがおこなわれてきたんや。犬に性器を舐めさせてオナニーをしたり、ペニスを挿入させてセッ クスする女のコもふつうにおるけどダンはん、なあんもこれは今に始まったことではおまへん。古代ローマのポンペイ遺跡の壁画にも、女性が犬にクンニリング スされとる姿が描かれとることから、獣姦は古くさい歴史があることが分かっていまんねんわ。余計なお世話やけど『旧約聖書』の「創世記」には、同性愛や獣 姦淫を繰り返しとったソドムとゴモラちう2つの町の住民が神の逆鱗にふれ、天から火と硫黄を降り注がれて滅亡したとあるんや。これはまさしく、ポンペイの 結末と同じといえるのではおまへんでっしゃろか。
一方、アジアにおいては、犬と人間の婚姻が伝説とされとる場合も少なくおまへん。中国南部からベトナム北部・ラオス北部・タイ北部にかけて居住しとるミェン族（通称はヤオ族）は、中国の皇女と犬が結婚して生まれた子どもが民族の先祖になりよったとしていまんねんわ。
この伝承は、大日本帝国でも知られていて、江戸時代に書かれた小説『南総里見八犬伝』にも取り入れられていまんねんわ。この話の中で、安房国（千葉県南 部）館山城主里見義実は、「敵将を討ち取った者に娘の伏姫を嫁にやる」と言ったトコ、飼犬の八房（やつふさ）が約束を果たしたため、伏姫と結ばれたさかい したちうわけや。ただ、小説の中で伏姫は、八房の気をうけて懐妊したちうことやろから、直接的にセックスをしたことを示唆するものではおまへん。大日本帝 国ではすでに『古事記』にも犬婚（いぬたわけ）とみえておるけどダンはん、「国つ罪」としてタブー視されとるので、江戸時代にもそうした意識があったもの と思われまんねん。

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